アトピカ
アトピカはペットオーナーと動物に
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アトピカの特長
有効性
- アレルギーに関連する様々な免疫細胞に作用して臨床症状を改善します
- 70~80%の症例で症状の改善⇒ステロイドに匹敵にする高い効果を示します
- プレドニゾロンとの併用により、より早く効果を確認できます
- 治療中止後の再発率を低く保てます*
*ステロイドと比較した場合
安全性
- 10年以上の長期間にわたるのデータ蓄積により、安全性が確認されています
- 消化器症状の対処法がエビデンスとして報告されています
- 約70%の症例において投与量を漸減することが可能です
- シクロスポリンは国内外で人における安全性・有効性が確立されています
簡便性
- 小型犬から大型犬まで処方が可能な4つの剤型があります
- 猫用には投薬しやすいアトピカ内用液が承認されています
よくある質問
- アトピカを処方する際にオーナー様に伝えるべきことは何でしょうか?
- ①約7~8割の犬に効果があります。
②治療が上手くいけば、2日に1回から週2回まで投薬回数を減らせます(約7割の症例で)。
③効果がみられるまで約1ヵ月かかります。
④約3割の症例で、下痢や嘔吐など消化器症状の副作用が発生する可能性があります。
⑤ただしそれらの症状は一過性で、投薬を続けていれば消失することがほとんどです。
犬のアトピー性皮膚炎や診断までに時間がかかり、また治療は長期間にわたることがほとんどです。しかし多くのオーナー様はかゆみや皮膚症状を短期間で完全に治してくれることを期待して来院されます。オーナー様に治療を継続していただくためには、アトピー性皮膚炎は治す(完治させる)病気ではなく、生活に支障のない程度に症状を抑え、生活の質を上げて上手く付き合っていく病気であることをあらかじめご理解いただくことが重要です。 - 投薬開始後どれくらいで効果が出始めますか?
- 症例によって異なりますが、目安は投薬開始から2~4週間です。 即効性は期待できないため、オーナー様に十分ご理解いただいてください。
1ヵ月で十分な効果が得られなければ他の治療法、薬剤併用などをど検討ください。 - 投与中に皮膚症状が再発または悪化した場合はどのように対処すればいいですか?
- まずはノミの寄生や食事の変更など、症状を悪化させる要因がないか検討してください。膿皮症、マラセチア皮膚炎、ニキビダニ症などの二次感染が再発している場合は、その治療を行ってください。また、アトピー性皮膚炎の病態は常に一定ではないため、投与量や投与間隔の再検討が必要になることもあります。
- シクロスポリンの血中濃度の測定は必要ですか?
- 犬のアトピー性皮膚炎の治療では通常必要ありません。臨床症状の観察によって治療効果を評価して下さい。
- アトピカの漸減はどのようにすればいいですか?
- 症例によって改善具合が異なるため、具体的な指標はありませんが、少なくとも最初の1ヵ月は毎日投与を続け、改善が見られた場合は隔日投与、それ以降は症状を見ながら適宜調節してください。
- ステロイドからアトピカへ切り替える場合はどのようにすればいいですか?
- アトピカの効果が発現するまでの期間、ステロイドを併用することで症状を安定させたまま切り替える方法があります。ステロイドを中止するにあたり、それまでの投与量や使用期間に応じてステロイドの漸減を行って下さい。
- よく見られる副作用は何ですか?
- 初期には嘔吐、下痢などの消化器症状が見られますが、多くは一過性です。長期使用では歯肉の肥厚、皮膚の乳頭状病変、被毛状態の変化なども報告されていますが、ほとんどの症例で休薬や減量によって改善します。
- 嘔吐した場合の対処法はありますか?
- 嘔吐は治療開始初期に見られることが多く、その後は自然に消失することが多い症状ですが、継続する場合は投薬中止の検討を含め、次のような方法で対処できる場合があります。
食事とともに投与する、投与量を減らす、制吐剤を併用するなど - 肝臓、腎臓への影響はありますか?
-
安全性試験において肝毒性、腎毒性は認められていませんが、他の薬剤と同様、肝酵素の上昇がみられることがあります。 特に高齢動物では定期的にモニタリングを行い、慎重に投与してください。
また、すでに肝機能や腎機能が低下している動物への投与は避けて下さい。 - 抗菌薬、抗真菌薬との併用はできますか?
- 原則として、膿皮症などの二次感染はアトピカを開始する前に治療して下さい。アトピカでの治療中に感染症が再発した場合、抗菌薬などの選択については添付文書の注意事項をご参照ください。
- ステロイドとの併用は可能ですか?
- 重症例などで併用する場合は、獣医師の裁量で慎重にご使用ください。
犬における2週間の併用試験では、特に重大な副作用はみられませんでしたが、長期の併用については相互作用に注意が必要です。 - アトピカ投与中のワクチン接種はどのようにしたらいいでしょうか?
- 免疫応答が阻害される可能性があるため、不活化ワクチン(狂犬病)は慎重に接種してください。生ワクチンは禁忌となりますので、必ず前後に十分な休薬期間を設けてください。
- アトピカの処方対象になる犬はどのような犬ですか?
- 犬における効能・効果は、難治性アトピー性皮膚炎の症状の緩和です。例えば、
①低用量のステロイド治療などで症状のコントロールが困難な症例
②ステロイド以外の治療が必要な症例
③ステロイドの投与量を減らしたい症例
などが対象になります。 - どれくらい効果がありますか?
- ステロイドとの比較試験で同等の効果を示し、7~8割の症例で皮膚病変の重症度が50 %以上改善しました。1ヵ月後には50~60 %の症例が隔日投与に減量でき、4ヵ月後には約40 %の症例が隔日投与に、25 %の症例がが週2回まで投与回数を減らすととができました。また75 %のオーナー様がアトピカによる治療が成功したと評価しました。
- 投与方法は?
- 食事の前後2時間を避け、空腹時に投与してください。満腹時に投与するとシクロスポリンのバイオアベイラビリティが20 %程度低下する可能性があります。一方で、アトピー性皮膚炎への治療効果は食事と一緒にアトピカを与えた場合と空腹時に投与した場合とで有意差はありま せんでした(Thelen A,et al 2006)。
- カプセルの中身を出しても大丈夫ですか?
- 中身は液体なので、カプセルごと飲ませてください。絞り出したり注射針で吸っても、剤形上カプセル内に薬液が残ってしまい、必要量が投与できないおそれがあります。
ご使用の前には、上記の情報及びその他注意事項に関して添付文書をご確認ください。